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伊藤 久義; 青木 康; 大島 武; 吉川 正人; 梨山 勇; 奥村 元*; 吉田 貞史*
Silicon Carbide and Related Materials 1995 (Institute of Physics Conf. Series,No. 142), 0, p.549 - 552, 1996/00
化学気相成長法によりSi上にエピタキシャル成長させて作製した立方晶シリコンカーバイド(3C-SiC)単結晶に、室温から1200Cの温度領域で窒素(N)、アルミニウム(Al)をイオン注入し、注入後3C-SiC中に残存する欠陥を電子スピン共鳴(ESR)、光励起発光(PL)、シート抵抗測定法を用いて調べた。この結果、800C以上の高温注入により、残留する常磁性欠陥(g~2.0030)が極めて低減できることが解った。また、高濃度Al注入(注入量≧10/cm)の場合は、Al凝集に関係すると推測される新たな常磁性欠陥(g~2.0035)が形成されることを見い出した。さらに、Nを高温注入後1660Cまでのアニールを行った結果、シート抵抗が低下し、注入N不純物が電気的に活性化することが示された。また、アニールによる常磁性欠陥(g~2.0030)の低減が観測され、この欠陥は電子捕獲中心として働くことが示唆された。その他本論文では、発光中心として働く残留欠陥等も論述する。
伊藤 久義; 青木 康; 吉川 正人; 梨山 勇; 奥村 元*; 吉田 貞史*
13th Symp. on Materials Science and Engineering, Research Center of Ion Beam Technology, Hosei Nniv., 0, p.75 - 80, 1994/12
立方晶シリコンカーバイド(-SiC)への高温注入技術を確立する上で重要な注入欠陥に関する情報を得るために、イオン注入-SiC試料の電子スピン共鳴(ESR)及びフォトルミネッセンス(PL)測定を行った。ESR測定の結果、NやAlを室温で-SiCに注入した場合高密度欠陥形成を示す等方的ESR信号(g~2.003)が得られた。注入温度を上昇させるとこの欠陥量は減少し、800C以上ではほぼ一定の値を示した。注入温度800Cは-SiC中の単一空孔が移動・消滅する温度に対応する。また、注入温度の上昇による注入層の結晶性回復を示す結果がPL測定からも得られた。PL測定からは、更に、約1000C以上の高温注入においては注入層に点欠陥(発光中心D及びD)が形成されることが解った。注入後の残留欠陥を低減し、注入不純物の電気的活性化をすすめるためには、注入条件の最適化が必要となる。